デイケア(通所リハ)について、明和苑デイケア 副室長 作業療法士 大道浩志さんにお聞きしています。今回は、大道さんの仕事への思いなどについてちょっとだけ…迫ります!
(リハビリテーション編 / 職種別の役割編 )
傾聴と観察です。特に普段からご利用くださっている方には、いつもと変わった様子はないか、身なりや表情、声のボリューム等について、お声掛けすることでそういった変化にいち早く気付きやすいため、常に留意しながら利用者さんと接しています。
得意というと自意識過剰に思われるかもしれないのですが……
リハビリテーションを進めていくなかで、できなかったことがご自身でできるようになった時、失敗しても前向きに挑戦する姿勢を見せていただいた時など、それを一緒に喜んだり素直に称えたりしていて、自分事のように共感していること…かな?と思います(照)
かなり前の話になるのですが、訪問リハビリで担当させていただいていた方が、車いすレベルから歩行レベルまで改善したことがありました。もちろんどの方でもそうなるということではありませんが、その方の場合は麻痺等の疾患が原因ではなく、不活な生活による廃用症候群が原因でした。そこで私は、生活サイクルを悪循環から良循環に変えるため、近隣の小高い山に一緒に上ることを目標としてリハビリを続け、最終的に目標が叶ったことがすごく印象に残っています。
「得意」の質問に対する返答でも触れましたが、できたこと、頑張ったことに共感する姿勢が届いてご信頼いただき、リハビリテーションを継続して生活サイクルも良循環に変わり、車いすレベルから歩行レベルまで改善するという結果に繋がったことが、特に嬉しく感じました。
やはり感染予防を一番に考えての行動を余儀なくされていましたので、少しでもご本人の健康状態が悪かったり、時にはご家族の影響で利用を中止することもよくありました。収束後は、今回経験した感染予防策を活かして、利用の可、不可のラインをしっかりと決め、安心してご利用していただけるようにしていきたいです。
ご自身で考えて動くことが可能な方には、ご自分の意思で運動や手芸、園芸などで一日のスケジュールが立てられるような多機能な環境づくり、介助が必要である方に対しても、スタッフがしっかり対応し、定期的に関りをもって、共に運動を行う設備、食事やトイレなどについても介助機器を設置して「している動作」が増える環境を整えていきたいと考えています。
デイケアでは、「してもらうリハビリ」から「自分で行うリハビリ」が主流となり、当施設でもご提案しているのですが(リハビリテーション編参照)、少しずつセルフトレーニングが浸透するに従って、マシントレーニング機器をもっと使いたいとのお声がありました。リハビリスタッフからも設置が出来るよう機器の購入に対しての働きかけ、設置場所の確保を積極的に準備することで、下半身を強化する機器を取り入れることができました。
まず「生きていく為の手段」である、食事、排泄に関してしっかりと考えてくれる通所リハを望みます。そのうえで、「今日も楽しかった」と家族から聞ける通所リハがあれば、なお良しかなと思います。調べるツールはたくさんありますが、私自身は自分の目で見たり、仲の良い知り合いの口コミを聞いたりして決めたいなって思います。
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